促進耐候性試験(サンシャインカーボンアーク灯式)

参考資料 JIS D 0205

太陽光の主に紫外線による塗膜劣化を評価する、国内では標準的な耐候性試験の規格であり、日本の多雨な気象条件を考慮して降雨(水分)の影響度をより多く加味した試験になる。

試験規格

  1. ①JIS D 0205:1987 自動車部品の耐候性試験方法(促進耐候性試験)
  2. ②JIS K 7350-4:2008 プラスチック
    -実験室光源による暴露試験方法
    -第4部:オープンフレームカーボンアークランプ
  3. ③JIS B 7753:2007 サンシャインカーボンアーク灯式の耐光性試験機及び耐候性試験機

試験内容

塗膜に促進耐候性試験機を用いて、サンシャインカーボンアーク灯の光を照射しながら一定間隔で水を霧状に吹き付けたときの塗膜の変化を調べる。

試験後の評価は、主に膨れ、割れ、はがれ、白亜化になり※1、それぞれの評価はJIS K 5600-8-1~8-6による。

※1)このほか、試験前後の色差や光沢なども測定可能ですので、ご相談ください。

写真-1 試験機の内部

試験条件

①光源:
サンシャインカーボンアーク灯
②試料面放射照度:
255±25W/m2(波長範囲300~700nm [フィルタA] )
(参考値:78.5W/m2(波長範囲300~400nm [フィルタA])
③ブラックパネル温度:
63±3℃(標準)又は83±3℃(高温)
④湿度(照射時):
50±5%RH
⑤サイクル条件:
[60分サイクル] 水噴霧12分間/照射60分(WAN;促進耐候性試験)
[120分サイクル] 水噴霧18分間/照射120分(旧JIS K 5400)
[水噴霧なし] 連続照射のみ(WAL;促進耐光性試験)

使用機器

〔例〕サンシャインウェザーメーター S80(スガ試験機㈱)

写真-2 試験片取り付けホルダ