耐湿性(連続結露法:回転式)

参考資料 JIS K 5600-7-2

塗膜は高湿度環境下では水分の浸透が促進され、膨れ、割れ、はがれ、白化など様々な外観変化を引き起こす。そのため、塗膜、塗装系及び類似の製品の高湿度条件に対する耐久性を評価する。

試験規格

JIS K 5600-7-2:1999 塗料一般試験方法
-第7部:塗膜の長期耐久性
-第2節:耐湿性(連続結露法)

試験内容

  1. 試験片の長辺を水平にし、塗面を回転方向に向けて、湿潤箱の中の回転環から( )り具を用いて試験片を( )るす。(写真-1参照)
  2. 規定の試験期間の終わりに、装置から試験片を取り出し、直ちに目視によって塗膜を調べる。
  3. さらに試験片に付着した水を振り切って室内に立て掛けて2時間静置した後、再び塗膜を調べる。
写真-1 試験機の内部
[評価]
上記2)の観察で塗膜にしわ、膨れ、割れ、さび、はがれなどが認められず、上記3)の観察でくもり、白化、変色がないときは、“耐湿性に異常がない”とする。
なお、上記の塗膜欠陥の量、大きさ及び外観の変化に関する表示については、JIS K 5600-8-1~8-5による。(膨れ:写真-2参照)

試験条件

①試験片付近の温度及び湿度
50±1°C ,95%RH以上
②空気流量
湿潤箱内容積の約3倍/h
③水槽の水
脱イオン水(40±2°C)
④回転環の速さ
毎分約1/3回転
⑤試験片枚数/1試験
2枚+原状試験片 1枚(試験片保持数 最大36枚)

使用機器

〔例〕湿潤試験機 CT-3(スガ試験機㈱)

写真-2 塗膜の膨れの状態(例)