押抜き試験

参考資料 JSCE-K 533-2013

鉄筋コンクリート構造物中の鉄筋が腐食し、その膨張圧によりかぶりコンクリートがコンクリート片として押し出されるのを模した試験であり、表面被覆材が有するコンクリート片のはく落抵抗性を定量的に評価することができる。

試験規格

  1. ①JSCE-K 533-2013 コンクリート片のはく落防止に適用する表面被覆材の押抜き試験方法(土木学会)
  2. ②NEXCO試験法424-2011 はく落防止の押抜き試験方法
  3. ③NEXCO試験法734-2011トンネルはく落防止用繊維シート接着工の押し抜き試験方法
  4. ④首都高速道路(株) 橋梁構造物設計要領剥落防止工の評価基準

その他、対応可能な規格もございますのでご相談ください。

試験内容

  1. 試験体をスパン450±5mmにて支点上にセットする。(表面被覆材に支点が接していないことを確認。)
  2. コア中央部に鉛直、均等に荷重がかかるように球座等をはさんで載荷する。
  3. コア部のコンクリートが破壊(初期ピーク値を確認)した後の、変位10mm以上における最大荷重を測定する。(報告値は試験体3個の平均値の小数点2桁目を四捨五入して示す。)
  4. 試験は10、20、30mmの各変位において載荷を一時中止し、はく落範囲を試験体にマーキングするとともに写真記録する。変位30mm時点において、さらに耐荷力を有すると判断できる場合には、載荷を継続し、最大50mmの変位までの表面被覆性能を確認する。

試験条件

①試験室の状態:
23±2℃(試験前の試験体はこの状態の試験室で48時間以上静置する。)
②試験用基板:
U形側溝(U形ふた)400×600×60mm(裏面中央部をφ100mmの形状でコンクリート用コアドリルにより規定の深さにコア抜きを行ったもの。)
③試験体の作製:
規格に規定された条件及びメーカーが指定する施工仕様に基づき、基板の中心部400×400mmの面積に表面被覆材を施工する。なお、同一条件下で作製された試験体3個を1組とする。
④載荷速度:
5mm/min(コンクリートが破壊するまでは1mm/min)

使用機器

写真-1 万能試験機AG-50 kNX Plus
写真-2 押し抜き試験後の試験体

参考規格値:1.5kN以上(NEXCO構造物施工管理要領 表3-5-1 はく落防止性能の照査項目)